観戦記

投稿者

Kia Kaha

2014年03月08日 11:10KO 秩父宮ラグビー場/国立競技場 レフリー
第10回全国小学生タグラグビー選手権大会「サントリーカップ」 VS 決勝大会 天気
グラウンド状態
前半 後半 得点 前半 後半 観客
T 投稿者が選んだマンオブザマッチ
G チーム名
PG
DG 選手名
0 合計 0

フォロー中・・・ シェア中・・・
*facebookにシェアする場合や投稿者をフォローする場合、ログインが必要となります。
「第10回全国小学生タグラグビー選手権大会「サントリーカップ」、七国スピリッツの物語は続く」

【提供】ラグカフェ編集部の取材メモ
 http://amba.to/O8WoKy

第10回全国小学生タグラグビー選手権大会「サントリーカップ」決勝大会が、2014年3月8日、9日の2日間にわたって東京・秩父宮ラグビー場、国立競技場で開催された。

今年は第10回の記念大会ということで、出場チーム数が昨年の16チームから24チームに増加。昨年10月から全国各ブロックで予選大会が開催され、のべ7370人、1061チームが全国大会への出場権をかけて熱い戦いを繰り広げた。

*****
ラグカフェ編集部は今年も東京ブロック代表の七国スピリッツに密着取材。七国スピリッツは、2年前のサントリーカップ決勝大会で準優勝したチームであり、その後も積極的にタグラグビーの魅力を発信し続けている全国のタグラグビーチームに影響を与える存在だ。

その七国スピリッツは、昨年の大会で、大本命の下馬評を背負いながらも準決勝で敗退。涙を呑んだ。そして、三度、国立競技場の舞台へと上がってきた。もちろん、優勝の二文字を胸に。

今度こそ、今年こそ、サントリーカップを手に入れる。

今年のスピリッツには、昨年の大会を経験しているメンバーが3人残っている。夏の交流大会や遠征をふくめて、これまで以上に多くの試合を経験し、そのほとんどの試合で負けていない。スピリッツの強さの理由は鉄壁のディフェンスとアタックのトライアングルだ。だから、自信がある。今年こそ優勝する、と。

*****
決勝大会1日目。予選プールから七国スピリッツは順調に勝利を重ねていく。3試合を終えて、3勝0敗、24得点、4失点、得失点差+20は出場全チームの中で最高成績だ。

予選プールの結果を受けて、スピリッツはカップトーナメント(総合優勝トーナメント)へと進出。準々決勝では、梅が丘ブルーウェイブス(茨城県水戸市立梅が丘小学校)を8○-●3と圧倒し、順調に準決勝へと駒を進めた。

ここまでは昨年とおなじ道のり。
ここまでは昨年もたどり着いた場所だ。
勝負の2日目がはじまる。

昨年、自分たちの実力を発揮することができずに敗退した準決勝。決勝の舞台にたつことなく、国立の芝を去ることになった試合。あのときのくやしさを胸に、勝負のときをむかえる。

準決勝の相手は、横浜スーパースターズ(横浜川崎小学校連合)だ。スーパースターズは全員がラグビースクールに通う男子選手というチームで、今年の対戦は2戦2分けの五分。相手にとって不足なし、事実上の決勝戦と言ってもいい組み合わせとなった。

大会2日目、午前10時40分。晴れ渡った空からきらめく太陽の光が差し込む中、奇しくも昨年の準決勝と同じ国立競技場のピッチに設けられたBグラウンド。七国スピリッツの物語の舞台はととのった。

試合開始からの先制トライは横浜スーパースターズ。七国スピリッツのディフェンスがあっさりと破られた。マークが遅れているのか、緊張で動きが固いのか。伸縮自在で、プレイヤー同士の間隔のバランスがすばらしいディフェンスにゆとりがない。

それでも、キャプテン柏原昌太、パサー池戸将太郎、ランナー伊藤光希、今年のスピリッツを支えてきたアタックのトライアングルが少しずつ機能しはじめ、同点に追いつくトライを決める。

スーパースターズはタテに切り込んで、スピリッツのディフェンスラインを崩す作戦が有効だと判断し、さらにオーバーステップ気味でもかまわず踏み込む。一人ひとりが確実にゲインラインを越えてから、パスを放る。スピリッツのディフェンスが対応に苦しむ間に、トライが決まり、再びリードする。

ディフェンスからリズムを取り戻したいスピリッツは、タテに入ってくるスーパースターズを止めるため、タグを積極的に取りにいく。ディフェンスラインの人数が減るリスクを覚悟しての、マンツーマンディフェンスに形を変えた。これが成功し、タグ4での攻守交代の場面が増えてきた。

前半で少なくとも同点に追いついておきたいスピリッツは、相手ゴールライン近くへと攻め込むと、池戸将太郎が左タッチライン際の柏原昌太へとロングパス。これが見事に通り、同点トライ。

前半の残り時間はわずか。次の相手のアタックを止めれば、流れはスピリッツへと傾く。そして、しっかり止めた。流れをつかんだ前半最後のアタックは七国スピリッツのチャンスに見えた。

ハーフウェイライン付近の右タッチラインで、パスが乱れた。スピリッツがパスしたボールはスーパースターズの選手の手にかかり、そのままターンオーバー。独走トライで再度勝ち越された。

このとき、スピリッツの選手たちは相手を追わなかった。なぜか。オフサイド、と自分たちで判断したからだ。

スポーツの世界でセルフジャッジをしないこと、という教訓は、まず第一に頭に叩き込んでおくべき項目のひとつだ。プレーの裁定を下すのは、レフリーであって、プレイヤーではない。レフリーが笛を吹くまでプレーをやめてはいけない。その基本を、スピリッツは忘れた。たしかに、この試合のレフリーのジャッジはスピリッツには合っていなかった。スーパースターズのオフェンスチャージもオーバーステップもオフサイドも、スピリッツの感覚では笛が吹かれてもおかしくないものだった。しかし、それでも、レフリーの笛に試合を委ねるのが、スポーツなのだ。

勝負の分かれ目は、この前半最後のスーパースターズのトライだった。

レフリングとのミスマッチを解消できないまま、それでも、スピリッツは全力で戦った。後半に入ってからは同点に追いつき、一時は逆転のトライも生まれた。柏原昌太のステップは最高にキレていたし、将太郎のまわりが見えているパスセンスは驚くほどだった。と同時に、スーパースターズもすばらしかった。逆転されても落ち着いてパスを回し、同点に持ち込み、試合終了まで1分というところで逆転のトライを決めた。

*****
七国スピリッツ 5●-○6 横浜スーパースターズ

今年も準決勝の壁を超えることができず、決勝戦に進む前に敗れた。手が届きそうなところから、手の届かないところへと、求めれば求めるほど、遠くにいってしまうような、どうしてこんな試練を与えられなければならないのか、と。

いい試合だった。全力を出した。いま持っている力はすべて出せた。楽しくやろうと決めて、楽しめた。負けたことは悔しいし、残念だけれど、やることをやって負けたのだ。勝負とはそういうものだ。だが、しかし。だが、しかし、優勝にはまた届かなかった。

試合が終わって、スピリッツの選手たちは言う。もっと声を出していれば。男子も女子もいっしょに遊ぶくらいもっと仲良くしていれば。もっと走りこんでいれば。もっと、もっと、もっとこうしていれば。その思いを胸に、これからの人生(もっと身近な毎日の生き方)を歩んでくれたらうれしい。楽しんで、やってみて、結果が出たら受け止めて、次になにをすればいいのかを考えて、また楽しんで、やってみる。タグラグビーとの出会いが、多くの仲間との出会いにつながっていく。対戦相手だけではない。多くの人の目に触れるというのは、国立競技場の舞台でプレーするというのは、それだけで、同世代の代表だ。

今年の七国スピリッツの戦いは終わった。負けたけれど、去年より前に進んだ。去年はやりたいことができなくて、負けた。今年はやりたいことをやって、負けた。だから、悔しいけれど、後悔する気持ちはない。だから、少しだけすがすがしい。来年こそ、基本を大事に、力をつけて、この舞台に帰ってこよう。そして、来年こそ、頂点に登ろう。

望めば望むほど、遠ざかる。しかし、そこであきらめたら、永遠に手に入らない。だから、苦しくても、悲しくても、悔しくても、求め続け、努力を重ねる。そこにこそ、物語が生まれる。

七国スピリッツの物語はまだ、終わらない。
試合前のアップは明石レッドカルロスと
こんな光景が見られるのが七国スピリッツの魅力
作戦会議はみんな真剣に
作戦会議はみんな真剣に
コーチの表情がゆるやかに(髪型のせい?)
試合には負けた
だけど、自分には克った
コーチの表情がやわらかいのは充実の証
6年生の気持ちは伝わってきたよ
涙を吹いたら、いつもの笑顔
全国3位だ、胸をはれ!

七国スピリッツの物語は、クラブチームのように、多くのサポーターに支えられながら、来年も続きます。タグラグビーを楽しむ。とことん楽しむ。七国スピリッツのようなチームが全国に増えてくれることを願います。そして、来年こそ、サントリーカップ、取りましょう!
良いライバルに恵まれた大会でもありました

サントリーカップのカップ優勝(総合優勝)は、準決勝で七国スピリッツを破った横浜スーパースターズ。そして、プレート優勝は、準々決勝で七国スピリッツに敗れた梅が丘ブルーウェイブスでした。さらに、ボウル優勝は予選プールで七国スピリッツと同組だった市浜デンジャラス(大分県臼杵市市浜小学校)だったことを思うと、スピリッツは予選プールから激戦区に入っていたのです。
スーパースターズは今年でチームは解散
最後の思いでに、最高の思いでができました
おめでとう!
笑顔で優勝報告

あとがき

なにせ、メディアとしての取材という立場もすっ飛ばして、試合前の円陣に加わわって気勢をあげてしまったので、あぁ、ふだんやらないことをしたのが、いけなかったかなあ、なんてことまで考えて、日曜日のうちは元気が出ませんで、火曜日の夜になってようやく言葉にできるようになりました。七国スピリッツの物語の続きを、どうぞお楽しみに。そして、一番楽しみにしているのは自分自身だということに、すでに気がついているのでした。タグラグビーのおもしろさを広めるためにも、これからも応援します。楽しみながら、チャレンジしましょう。ね、亀田さん☆

(編集長)

【提供】ラグカフェ編集部の取材メモ
 http://amba.to/O8WoKy

  • サポーター募集中
  • サポーター募集中
  • サポーター募集中
  • サポーター募集中